これまで紹介してきたサイエントロジーの批判書はすべて英語のものでしたが、実際には日本語訳されている批判書もあります。
BBCのジャーナリストであるジョン・スウィーニーによる「The Church of Fear: Inside The Weird World of Scientology(恐怖の教会:サイエントロジーの奇妙な世界の内部)」です。
日本語のタイトルは、「ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)」と、サイエントロジーという名称が使われていませんし、正直訳もあまりよくないのですが、日本語で読める貴重な資料です。
日本の「サイエントロジー東京」を訪ねるだけでは、この組織の全貌は理解不可能です。
実際に、私自身日本の組織に10年以上所属していましたが、この組織の真の姿を見ることはできませんでした。(完全に思考をコントロールされていました。)
もし、今現在、あなたがサイエントロジーに接触しているのなら、この本を読んでみてください。
はじめは、「まさか、そんな荒唐無稽なこと・・・」「サイエントロジーに敵対する人々のでっち上げだろう」と思うかもしれません。
私も、もし組織の内部にいたら、そう思ってしまったかもしれません。
組織内部では、「批判=抑圧的な人が振りまいている嘘」と教え込まれていますからね。
ただ、理解して欲しいのは、何かを評価する際に、ひとつの方向からのみそのものを見るのでは不十分である、ということです。
サイエントロジー内部の視点だけでなく、外部の視点を知り、それを客観的に評価するために、この本を利用してみてください。
おそらく、あなたはすでに、サイエントロジーに対して、「何かがおかしい」と思っているのではないですか?
「サイエントロジーには価値のあることが多い。しかし、これは・・・」
「これはちょっとやりすぎではないか?」
「いくらなんでも、こんなにお金が掛かるのは変だ・・・」
そういうことはありませんか?
あなたのそんな疑問は、気のせいでも、PTSでも、なんでもありません。
時には、自分の直感を信じることも必要です。