ヒカリです。
本日は、ご家族や友人など、あなたの愛する人がサイエントロジー教会の活動にのめり込んでしまったり、東京オーグのスタッフや海外のシーオーグに参加してしまった時にどうするか書きたいと思います。
以下は、『マインドコントロールの恐怖』という書籍の内容に基づいた対処法です。作者のスティーヴン・ハッサンは、以前に統一教会のマインドコントロールを受けていましたが、「救出カウンセラー」の助けによって、コントロールが解け、自らの意思で教会から脱退しました。
可能であれば、実際にこの本を読むことをお勧めします。
サイエントロジーを批判してはいけない
まず、絶対にやってはいけないこと、それは、サイエントロジーを頭ごなしに批判することです。
「ネットに・・・と書いてあった」と伝えたり、批判的な書籍や切り抜きなどを渡すこともダメです。
参加した人のほとんどは、サイエントロジーの巧妙な思考のコントロールによって、創設者やサイエントロジーの技術、他のサイエントロジストを信じきっています。
誰でも、自分の信じているものを否定された場合、反発するでしょう。
また、サイエントロジーのような団体は、信者やメンバーが離れていってしまわないように、「自分たちの活動を否定したり、批判する人たちは悪である」という考えを教え込みます。
ですので、あなたがサイエントロジーを批判した場合、その人は、あなた自身が、敵側に回ってしまったと考えます。その人の心はあなたから離れていきます。ダメです。それではその人を助けることができなくなってしまいます。
まずは落ち着いて、以下の3つのことを行っていきましょう。
1.コミュニケーションの継続と信頼感の維持(あるいは構築)
2.サイエントロジー関連の情報収集
3.その状況に見合った方法でマインドコントロールを崩す
ひとずつ解説します。
1.コミュニケーションの継続と信頼感の維持(あるいは構築)
あなた自身、その人がサイエントロジーに参加してしまったことを知ってとてもショックを受けているかもしれません。
でも、そこで、「自分にできることはもうない」、「彼(または彼女)は、自分の手の届かない世界に行ってしまった」と思って、諦めてしまわないでください。
まだ、あなたにできることはあります。
サイエントロジーに参加する前は、その人はあなたにとって、良い友人であった、あるいは愛する家族の一員であったはずです。
そのことを思い出してください。
そして、何らかの形で、その人とコミュニケーションを取り続けてください。
繰り返しますが、サイエントロジーのことを批判したり、皮肉を言ったり、バカにしたりしてはいけません。
直接会えるのであれば、その人のことに興味を持っており、気がかりだという態度で接します。
その人がサイエントロジーでの「すばらしい経験」や「向上したこと」を話してくれたら、それは良かった、と言って、その経験自体を認めてあげます。(サイエントロジーの技術を認める必要はありません。)
その人と距離が離れているのなら、手紙と一緒に何かあなたを個人的に思い出させるものを送るのも効果的かもしれません。写真や本、CDなど。ちょっと想像力を働かせてみてください。
そうすることで、信頼感を維持し続けるか、あるいは信頼感を構築できるようにします。
2.サイエントロジー関連の情報収集
その人から、サイエントロジー関連の情報を収集します。その人はサイエントロジー内で何をやっているのか、どれほど「ハマっているのか」を理解しましょう。
直接教会に行く必要はありません。サイエントロジーのスタッフが間に入ってくると、面倒なことになります。(残念ながら、彼らはコミュニケーションによって他人を操るプロフェッショナルです。)その人とあなた、一対一で話してください。
その人は、大金を払っているのか、ブリッジのどこまで進んでいるのか。これから何をしようとしているのか。などなど。
3.その状況に見合った方法でマインドコントロールを崩す
さて、最後のステップですが、その人の現在の状況によって、具体的な対処法は変わってきます。
しかし、以下の方法は試してみる価値があります。
本人がカルトに入る前の好ましい生活体験を思い出させることである。
たとえば友人が電話をくれてこんなふうに言う。「やあ、久しぶりだなあ!きょうたまたま、昔の学校へ行ってみたんだ。そして思い出したよ。校舎の壁を使ってハンドボールをやりに朝早く出かけたよなあ。窓ガラスを割ったもんだから、体育の先生がボールをよこせと言いながらグラウンドを追いかけてきた―――覚えているか?」
父親ならこんなやり方もできる。「なあ、このあいだテレビのチャンネルをカチャカチャやっていたら、ブラックバス釣りの番組をしてた。もう何年もしてないなあ。この夏あの湖へ言ってみたいと思うよ。お前といっしょならどんなにいいか。お前と俺と魚だけでさ」こういう種類の感情と思い出を呼び起こすことは、カルトの教え込みを切り崩す強力な方法となりうる。
—– スティーヴン・ハッサン 『マインドコントロールの恐怖』
以上、ハッサンの書籍を参考に、あなたにできることを書きました。
自分自身がサイエントロジーを離れた経緯、そして他の人がサイエントロジーから去った経緯を思い出してみると、結局はその人自身が、自分の決断で「去ろう」と決めない限り脱退は不可能であるとわかります。
しかし、上記に書いたことを実践することで、その人の気付きを促し、結果的に去る決断をするのを助けられる可能性は大いにあります。
また、その人は外国に行ってしまって、簡単にこういったコミュニケーションを取れないかもしれません。
それであっても、手紙を定期的に送り続けることをお勧めします。
何らかのきっかけで、その人のマインドコントロールが解けて来た時は、必ずサイエントロジー外に助けてくれる人が必要となりますから。
そして、どうしたらよいかわからない時は、ぜひ私にご連絡ください。できる限りアドバイスさせていただきます。